骨密度が足りなくなるその前に|骨粗鬆症の治療は早めにスタート

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膠原病早期発見の秘密兵器

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早期発見の難しい膠原病

全身の関節に炎症が生じて関節破壊へと至る関節リウマチは、長く原因不明の関節病とされてきました。現在では免疫の異常による過剰な抗体反応の結果だと判明しています。関節リウマチに代表される膠原病にも多くの種類がありますが、いずれも抗体反応による組織への沈着や攻撃という点で共通します。炎症から組織破壊へと至る対象は関節ばかりでなく、皮膚や筋肉・臓器にまで及びます。例えば多発性筋炎は、筋肉が炎症や変性を受けることで痛みや脱力症状が生じる病気です。皮膚筋炎では皮膚と筋肉の両方または皮膚のみに症状が発生します。全身の皮膚が硬くなる強皮症も典型的な膠原病の1つです。膠原病によって内臓が冒される例としては、全身性エリテマトーデスが挙げられます。全身の臓器に炎症が生じるため発熱や疲労感・体重減少といった症状が見られ、関節や筋肉・神経に症状が及ぶ例も珍しくありません。肺の組織が線維化することで起きる間質性肺炎も膠原病の一種で、呼吸困難が主な症状です。こうした膠原病は診断が難しく、早期発見には高い壁が存在しました。血液検査や尿検査など多くの検査を経て診断されますが、近年では免疫沈降法が注目されています。

膠原病の早期治療が可能に

免疫沈降法はもともと生化学の実験手法でしたが、たんぱく質が結びつく性質を利用すれば病気の検査にも応用可能です。可溶性の溶液中で特定の抗原と抗体が結合すると、不溶化するため沈殿します。膠原病に特有の抗原を溶かした試験液に患者さんから採取した血液を混ぜた場合、血液中に抗体が含まれていれば沈殿するのです。この方法を使えば高い確率で膠原病が診断できるため、原因不明の症状に対しても早期発見につながります。それだけ重症化しない段階から適切な治療が受けられることになり、症状緩和と組織破壊防止が実現できるのです。膠原病に属する病気の多くは難病と言われていますが、可能な限り早くから治療を開始すればQOLも維持できます。免疫沈降法は極めて高度な生化学的実験手法を駆使することから、現在は実施できる検査機関が限られます。そうした検査機関や研究機関は、膠原病の早期発見を目指す多くの医療機関から利用されています。免疫沈降法による膠原病診断が普及すれば、難病に苦しむ多くの患者さんが救われるのは間違いありません。暴走する免疫システムにストップをかけるには、免疫沈降法の持つ正確さがどうしても必要になってくるのです。